急成長を終えた中国のスマホ業界、今後は?

トップ5は堅調

2018年04月09日 10時32分

2017年11月現在、トップ5の売上げは堅調さを保っていますが、やはり中国のスマホ市場の成長率は気になるところです。
中国のスマートフォン市場内でのコンペティションは激化していますが、世界的に見るとスマホ市場は縮小傾向にあります。
中国国内市場もほぼ横ばい。
トップ5としては、今後も大きな伸びは見込めないものの、SamsungやLeEcoなど、シェアを落としているメーカーからのユーザー取り込みを
狙いたいところです。
 
中小スマホメーカーには厳しい時代
中国国内には、多くの小規模スマートフォンメーカーがありますが、このままのトレンドが続くと、
こうしたメーカーは市場から出て行かなければならない可能性が高いと言えるでしょう。
 
事実、2018年のモバイルワールドコングレス(スマートフォン業界最大の見本市)に、Meizu, Gionee、Coolpad、LeEcoといったメーカーの名前が
見当たりません。
 
Meizuは国内シェアを落としたものの、海外での売上げを大きく伸ばしており、その伸び率は前年度比で50%を超えています。
Meizuでは、好調な海外での販売は今後も続くと見ており、さらに多くの国へと販売網を展開することを計画しているようです。
 
しかしそれ以外のメーカーについては厳しい先行きだと言わざるを得ません。
 
中国のスマートフォンメーカーは、
 
  • 大規模なプロモーション活動
  • 海外人気モデルと似たデザインや機能を持つ
  • なおかつ値段が安い
 
このような要素が市場を押し上げる原動力となっていたことは間違いありません。
ただ、市場が成熟し、大きな伸びが見込めなくなった今、どのメーカーも戦略の転換を迫られています。
 
では、そんな中、中国のスマートフォンメーカーはどのようにマーケティング活動を進めていけば良いのでしょうか。
中華スマホメーカーのマーケティング戦略をチェックしてみましょう。
 
コマーシャル攻勢
現在、テレビコマーシャルを大々的に繰り広げるなど、少し前のOppoやVivoに通じる攻勢を仕掛けているのがHuaweiとXiaomiです。
特にXiaomiは3つの人気娯楽番組の新たなスポンサーに就くなど、際だった動きを見せています。
以前はオンラインで爆発的な人気を誇ったXiaomiですが、実店舗に加えてCMに力を入れることで、着実な成長を見せています。
 
ただ、この方法はリスクでもあります。
テレビのコマーシャルを展開するには莫大な予算を必要としますが、多くの中国スマートフォンメーカーにとって、これを継続することは難しいでしょう。
また、今までに多くのメーカーがとってきた作戦が似通っているため、ちょっとやそっとのことで他メーカーからの差別化を図ることもかんたんではありません。そのような店では、一貫して街の隅々まで実店舗を出店してきたOppoは、他メーカーとの差別化に成功していると言えるかもしれません。